実は9割の人が知らない!「日系企業には経営戦略がない」は本当か。
経営戦略とは、なんなのでしょう。
日々耳にする言葉のわりに、実は意味がよく分からない言葉の1つです。
ぼくが100人超の経営者とMBA取得の過程で学んだのは、以下の理解です。
経営戦略とは、「目標達成の為にやらなくてはいけない課題解決の実行計画」である。
つまり、以下3つがあって、初めて経営戦略となるのです。
- 達成するべき目標がしっかりと設定されている
- 目標達成の為に、絶対にやらなくてはいけない課題が明確である
- 絶対にやらなくてはいけない課題解決の実行計画が、立案されている、
***やらないよりやった方がいい事は、たくさんある***
経営戦略を分かりにくいものにしているのは、
「やらないよりやった方がいいこと」ではないでしょうか。
今よりもお客様の声に耳を傾ける。
需要の急増に備えて、生産ラインの能力に余裕を持たせておく。
より幅広いお客様ニーズに応えるために、製品ラインナップを拡充させる。
うん、どれも異論なし。
間違いなく、無いよりはあった方がいいでしょう。
でも、絶対にやらなくちゃいけない事は、どれなの?
1つだけ選ぶとしたら、どれ?
こう問われて応える事が出来る人は、実はかなり少ないです。
みなさんは、答えられますか。
***目標設定の理由を正しく理解しているか***
では、絶対にやらなくてはならない事が選べない理由は、なんでしょうか。
私は、優先順位付けができていない事が、最大の原因だと考えます。
日々、ビジネスの最前線で奮闘されているみなさんですから、個々の案はかなり
的を得ています。だからこそ、どれも必要な気がする。
つまり、個々の施策は優れていて問題はないが、達成したい目標が不明確なために、
優先順位を付ける事ができないのです。
「いや、部門や会社の目標は十分理解している!」という声が聞こえてきそうです。
ええ、ぼくもみなさんは理解されていると思います。
しかし、上司から指示されているだけの場合が多く、その目標が必要な背景や、決定に至るまでの詳しい経緯まで理解されている方は、どれだけいらっしゃるでしょうか。
つまり、実際には目標をそれぞれが独自の解釈で捉え解決策を考えている為、人によって優先順位が決まらない状態に陥っているのです。
全員が目標を同じく解釈しているなら、難しい問いでも優先順位は決められるはず。
「売上は大事だが今は利益率確保が目標だから、今回の受注は見送ろう」といった判断が可能になるはずです。
つまり、経営戦略を分かりにくくし、優柔不断を招いているのは、目標設定に関する
コミュニケーションの不足がかなりのウェイトを占めていると言えそうです。
「日系企業には経営がない」なんて言われますが、ないのは戦略ではなく、
目標に対する共通の理解と、それを担保するコミュニケーションなのです。
どうでしょう、今一度メンバーと目標設定について話し合ってみたくなりませんか。
ぼくも早速、1時間打ち合わせを設定しました。
騙されたと思って、ぜひみなさんもトライしてみてください!
読んで下さった方、ありがとうございます。
はいじゃらば!
せきしん