サラリーマンだからこそ、外の空気を吸うって大事。 前篇

先日、知人のご厚意でとあるデジタル機器の工場見学にお邪魔しました。

 

そこで強く感じた事は、「外の空気を吸うって大事」ってこと。

なぜかと言うと、「自社の常識は、他社の非常識」と気付けたから。

 

知らない間に、視野が狭くなってしまっているんですよね。

定期的に気が付いて修正していかないと、業界や会社の常識に染まってしまう。

きっと、考える事や、打ち手もちーちゃくなってしまうんだろうなぁ。

 

少し長くなりそうなので、2回に分けて書きます。

まずは、せきしんのビジネスの概要です。

 

 

***すり合わせ型の生産のキモ***

 

せきしんのいる業界は、すり合わせ型がモノをいう受注生産の世界です。

自動車部品、プロ向けスポーツ用品、住宅部品とかのイメージ。

 

生産面ではとにかく「平準生産」と、「自動化」が大事。

 

ロボットで大量に素早くモノを作る事が、低コストのカギを握ります。

一方で、毎日ロボットがしっかりと稼働していないと、コストが高くなってしまう。

 

現在の会計制度では設備投資を5年で評価するので、仮に10億円の設備の場合、

毎年2億円のコストが発生している計算になります。

 

従い、もし1年のうち6か月しか稼働しなかったら、

年間1億円は何もしなくてもコストが発生している事に。。 厳しいですよね。

 

だから、毎月平準化して生産する事が大事なのです。

 

 

また、1個当たり数十秒、日当たり数千個、月産何十万個と生産します。

だから、人間が作業しようとすると、ものすごくたくさんの人数が必要。

 

しかも、一つの作業を数十秒で1日8時間間違えずにやり続けるって、

相当無理な感じがしません?

 

それで失敗するな!と言われても。。

 という訳で、ロボットに登場してもらい、正確な作業を継続してもらう訳です。

これにより自動化が進められている訳ですね。

 

もちろん、やれる作業の種類とか、曖昧さを許容する範囲とかは、

圧倒的に人間が上手。

 

ロボットが作りやすい様な設計がされている事が、大前提です。

 

いずれにしても、すり合わせ型受注生産の世界では、

生産面では、「平準化」と「自動化」がキモになります。

  

次回、続きを書きます。

 

読んで下さった方、ありがとうございます。

 

はいじゃらば!

 

せきしん

【時事ネタ】同族だから強い!星野リゾートに学ぶ変革力

周期的に議題に上がるネタです。

「同族だから強い」星野リゾートに学ぶ変革力:日経ビジネスオンライン

 

毎年100人以上の経営者と接するぼくは、「同族だから強い」とは思いません。


同族=オーナー社長の方がサラリーマン社長よりも、

組織構造の変革に着手しやすいのは事実でしょう。

 

それは「取れる戦略の自由度が高い」という話であって、

「同族だから強い」とイコールではありません。

 

最後は「経営者が優れた戦略を持っているか否か」が重要ではないでしょうか。

 

事実、本稿でも星野社長は後継者は「同族以外の可能性が高い」と述べています。

同族だから強い訳ではないと、星野社長も考えておいでだと思います。


但し、同族企業の戦略の自由度については、学ぶべき点が多いように感じます。

特に時間軸。

 

政府へのロビー活動がモノを言う自動車等を中心に、欧州の同族企業の強さは目を見張るものがあります。

 

たとえば、ボッシュや、シェフラーですね。

 

ボッシュは既に巨大企業ですが、シェフラーは巨大企業である

米国コンチネンタルの自動車部品部門を吸収してしまいました。

 

経営者とお会いした事がありますが、長年虎視眈々とチャンスを狙っており、

機を見てしっかりと果実を得たと話しています。

 

日本企業で中長期の骨太な戦略を目にする事は、残念ながら少ない。

 

次世代を担うぼくたちは、変化の早さに対応しつつも、

中長期の視座を忘れずに戦っていきたいですね。

 

読んで下さった方、ありがとうございます。

 

以上です。

 

せきしん

知らないと損をする!OB/OG訪問の鉄則 基礎編(4/4)

 

 

OB/OG訪問の鉄則、第4弾。


「OB/OGの話は、会社のいち側面だけである事を知る」です。

 

これも、とっても大事な心構えです。

 

 

***企業文化は、部署毎に異なる***


職場の文化や風土は、部署毎に全く異なります。
社会人にならないと、気が付きにくいのですが。。


例えるなら、こんな感じです。


会社全体の文化 → 日本人ぽい、中国人ぽいなど国民性レベルの緩やかな統一性。


部署毎の文化 → 大阪人、九州男児など、国民性より強いがまだ緩やかな統一性。


OB/OG   → ある部署にいるいち個人。例. 大阪府大阪市在住のAさん。


つまり、OB/OGGは、ある部署のいち個人として、語っているに過ぎません。
ですから、その話を持って、会社全体の印象と取るのは、拡大解釈です。


上の例でいえば、大阪市在住のAさんの話が、日本全体を表している様なもの。
実生活では、誰もそんな風に考えませんよね。


なお、大企業では特に注意が必要です。

 

扱っている製品・サービスが全く違う場合があり、
もはや、国が違う?って位、文化が異なる場合があるからです。

 

例えば、日立さん。

日立さんの中の家電事業と、 建設等のインフラ事業では、やっている事も、
求められる事も、文化も、何もかも異なります。

 

ちょっと極端な例ですが、イメージを掴んで頂けるでしょうか。

 

***ポジショントークに注意する***


加えて、全く同じ環境下でも、感じ方は人それぞれという事実があります。


例えば、あなたのゼミの同級生。
同じ環境にいるけれど、同じ出来事を同じようには解釈しないでしょう。


OB/OGも同様で、あくまでもその人の価値観から見た世界を語っているだけ。
いわゆる、ポジショントーク
その偏った情報だけで自分の将来を判断するのは、とても危険です。


従って、以下2つを実践しましょう。


1.自分がどうしたいのかという基準が必ず持つこと


2.情報に客観性を持たせる為に、1社で複数の立場、仕事の人と面談し、
  多角的な情報を取ること。

 


これだけで、入社後のミスマッチは、かなり減るはずです。


言われると当たり前なのですが、意外とみなさん、実施されていないのです。。

今一度、考えてみてください。


読んで下さった方、ありがとうございます。

 

はいじゃらば!

 

せきしん

知らないと損をする!OB/OG訪問の鉄則 基礎編(3/4)

OB/OG訪問の鉄則、第3弾。


「具体的な収入は、聞かない」です。


具体的には、以下の様な質問を指します。

 

「ぶっちゃけ、いくらもらってるんですか」

 

聞きたいのは分かるんですけどね。。

ぼくも学生時代、知りたかったし。笑

 

 

***収入も、考え方も人それぞれ***

 

この質問は、なぜNGなのでしょうか。

 

2つ理由があります。

 

1つ目は、「同じ会社でも、収入は十人十色だから」

2つ目は、「人によって十分な収入の基準が異なるから」

 

前者は、もう、言葉通りです。

 

社会人になれば分かりますが、同じ会社でも様々な要素で収入に差がつきます。

年齢、役職、成果、特殊スキル有無、残業時間、休日出勤 etc

 

これまた、十人十色なんですね。

仮にあなたが入社したとして、OB/OGと同じ部署に配属され、

同じ仕事を、同じ条件下で担当するなんて事は、まず間違いなく起きません。
ましてや、相手と同じスピードで昇格し、同じ成果を上げるなんて、あり得ない。


そう考えると、その人個人の収入を知る必要性がないと思いませんか。

 

企業の一般的な給与水準が知りたいのであれば、

会社四季報やYahooファイナンス等で調べれば、十分でしょう。


外資金融など、収入を明らかにする事を厭わない場合は別ですが、

基本的に特殊と考えるべきです。


この点は、押さえてほしいですね。

 

 

***欲しい収入の基準も、人それぞれ***


より根本的な問題は、欲しい収入の基準も人それぞれ異なるという点です。


収入を知りたい欲求の根源は、自分が満足する生活が送れるかどうかのはず。

でも、どの程度の収入があれば満足できるかは、人によって異なりますよね。

 

それに、実際にその会社に勤めて、生活を営んでいる人が存在する以上、
生活できない様な水準である事は、有りえません。

 

とすると、自分なりの基準がない状態でいくら相手の収入を聞いても、

何ら意味はない事に気が付きませんか。

 

自分の基準が明確で、そこに到達するか知りたい場合もあるかもしれません。

その場合も、個人ごとに大きく収入が異なる点を踏まえると、

やはり相手個人の収入は参考にならない事になります。

 

四季報などの公式情報でも足りない場合は、

相手の身なりや時計などで、判断しましょう。

 

繰り返しますが、収入についても自分なりの基準を持つ事が第一歩ですよ。


読んで下さった方、ありがとうございます。

 

はいじゃらば!

 

せきしん

知らないと損をする!OB/OG訪問の鉄則 基礎編(2/4)

 

OB/OG訪問の鉄則、基礎編 第2弾。

 

「個人の価値観により異なる質問は、無意味」です。

 

具体的には、以下の様な質問を指します。


「仕事にやりがいは、ありますか」

「成長できますか」


心当たりのある方、結構いらっしゃるのではないでしょうか。。

 

 

***定義は、人それぞれ***


これらの質問は、なぜNGなのでしょうか。


2つ理由があります。


1つ目は、「そもそも、人により定義が異なるから」。

2つ目は、「担当業務によって、異なるから。」

 


前者は、言葉通りです。

とにかくたくさんの仕事を素早く仕上げる事がやりがいの人もいれば、
じっくりと一つの事を深く考える事がやりがいの人もいます。


1年に3億円の売上をあげられたら成長したと考える人もいれば、
10億円の売上でないと、成長したと思えない人もいます。

 

つまり、十人十色なのです。


やりがいは自分自身で定義するもの。

他人のやりがいが自分に当てはまるとは、限りません。

 

相手を知るために相手のやりがいを聞くなら、意味があります。

 

ですが、その会社を知るために、相手のやりがいを聞いても・・・

全く、参考になりません。

 

この点を誤解している人が、たくさんいらっしゃいます。

 

 

***担当業務によっても変わってしまう***


加えて、担当業務によってもやりがいや成長の定義は変わります。

 

例えば、同じお菓子の営業でも、相手が部長なのか、担当者なのかによって、
やりがいも成長も、全く異なる回答が返ってきます。

 

また、同じ担当者同士であっても、 チョコの担当者と、 ポテチの担当者は、

全く異なる考えを持っていても、おかしくありません。


これも、「チョコの営業担当者のやりがいや成長」が聞きたいのでなければ、
意味のない質問になります。

 


まとめると、「やりがい」や「成長」に関する質問は、ほとんど無意味。
どちらも他人から与えられるのではなく、自分で設定すべきものだからです。

 

その人の生き方そのものを学ぶのであれば参考になりますが、

会社事を知るための質問としては、不適切なのです。

 

この点を勘違いしている就活生が、非常に多いです。
第1弾でも書きましたが、「なぜ聞きたいのか」という問題意識を持ちましょう。


読んで下さった方、ありがとうございます。

 

はいじゃらば!

 

せきしん

知らないと損をする。OB/OG訪問の鉄則 基礎編 1/4

 

今年もOB/OG訪問が、盛んになってきましたね。
ぼくも毎年30人程度の訪問を頂き、今年も既に5名ほどの訪問を受けています。

 

しかし、90%以上の訪問が残念な結果に終わっています。


そこで、4回に分けてぼくの考えるOB/OG訪問の鉄則をお伝えします。

 

 

***よくある質問第1位***


栄えあるよく出る質問第1位は、「御社はどんな会社ですか」です。


表現は違えど、この手の質問は多いです、本当に。

 

いや、どんな会社って言われても。。

何が聞きたいのか、分かりません!

広すぎて答えていいのやら、途方に暮れてしまいます。。

 

ちなみに、類似質問で「御社は何をやっている会社なのですか」があります。

ここまでストレートでなくとも、「○○って、どんな事業ですか」も同じ。

 

心当たりのある方、多いのでは。。

 

 

***事前調査と、問題意識が無ければ無意味***


ぼくは「自力では手に入らない情報が聞けること」が、

OB/OG訪問の最大のメリットだと考えています。

 

会社HPやwikiを見れば分かる事、つまり誰がやっても

同じ結果に繋がる事を聞いても、時間のムダ。

 

お手元のスマホでピピッとやった方が速いし、効率的です。


せっかく顔を合わせて話すんだから、 そこでなきゃ聞けない事を聞こうよ。

例えば、HPを見て疑問に思った事や、 自分のやりたい事に照らして聞きたいこと。

 

たとえば、こんな感じ。

 

「○○って、A社とB社も同じ事が書いてあるんですが、どう違うとお考えですか?」

 

「私は経理志望で、特に○○をやりたい。 御社では○○は、どう実施されていますか」 

 

問題意識があれば、 活きた質問は可能なはずです。
また、OBとしても、少しでも就活生のみなさんに役立つお話をしたいです。

 

でも、聞きたい事はひとそれぞれ。
だから、相手が何を聞きたいかに応えたくて、良い質問を待っています。


移動時間などを活用すれば、事前調査はそんなに難しくないはず。
お互いにメリットのある時間にする為に、事前調査はしっかりやりましょう。

 

そして、自分なりの問題意識を持ちましょう。

そんなみなさんの訪問を、お待ちしております。

 

読んで下さった方、ありがとうございます。

 

はいじゃらば!

 

せきしん

ビジネスパーソン必見!たばこ部屋撤去から考えるトレードオフ

健康問題や値上げにより、たばこ離れが加速しています。

 

ぼくはたばこを吸わないので、直接的な影響はありません。

本人、周囲への健康被害を考えると、好ましいとさえ考えています。

 

一方で、喪われるものがあることも、忘れてはいけません。

 

それは、社員が本音を出せる憩いの場の喪失です。

 

 

***たばこ部屋のもう一つの顔***

 

良し悪しは別として、喫煙所がある企業は多い。いわゆる、たばこ部屋ですね。

 

ぼくはたばこをすいませんが、たばこ部屋にはちょくちょく顔を出します。

なぜなら、たばこ部屋では本音が聞けるからです。

 

会議で大喧嘩をした相手同士が、たばこ部屋で仲良く談笑している。

 

「部長の手前、ああいうしかなかった。言い方がきつくなって悪かった。」

 

こんなやり取りが、しばしば。

 

新入社員の頃、急な来客で上司を呼びに行った時に出くわした出来事です。

とても衝撃を受けました。

 

それ以来紛糾した会議の後は、たばこ部屋に顔を出すようになりました。

 

ただ、3月末を持って弊社からたばこ部屋はなくなります。

 

 

***常にトレードオフを意識しよう***

 

別に、たばこ部屋がないと本音が出せないと言っているのではありません。

大事なのは、物事には良い面、悪い面の両方があるという事です。

 

事実、弊社の場合、たばこ部屋は本音を出せる場所としても機能していました。

社員の健康管理など良い面ばかりに目が行きがちですが、

たばこ部屋があるからこそ成立していたモデルが失われる面も見逃せません

 

競争が激しい時代ですから、効率化は必須です。

仕事やオフィス環境は、どんどん便利で無駄がなくなっていくでしょう。

 

しかし、一見ムダに見えるものの中に、重要な意味が潜んでいる可能性がある。

物事はトレードオフであることを、忘れてはいけないと思います。

 

読んで下さった方、ありがとうございます。

 

はいじゃらば!

 

せきしん